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Mono/Kissing Disease

今日はMonoについて、

アメリカではMonoと聞いて分からない大人はほとんどいないと思われるほど、みな知っている病気で、正式名称はinfectious mononucleosis と言います。ちなみに日本語では伝染性単核球症。

Infectious_Mononucleosis_3.jpg

the Epstein-Barr virus (EBV)と呼ばれるウイルスへの感染が主な原因で、主な症状として

発熱、Fever
扁桃腺の炎症(white patchがみられることも)、
リンパ腺とくに頚部後方の腫れや圧痛(首の後ろのC3,4あたり)
全身倦怠感Fatigue
がメインの症状。

その他頻度は高くないものの、症状として
Enlarged spleen (splenomegaly)脾腫(膵臓の腫れ)
Liver (hepatomegaly) 肝腫脹
Petechial hemorrhage 点状出血
abdominal pain(腹痛)
headache
Muscle Aching
Depression(うつ)

などもあります。

慢性のものになると膵臓が破裂する事もあり(impactのありなしに関わらず)命に関わる事もあることから日頃からの注意が必要ですね。

splenomegaly.jpg


幼児期にかかるmonoはひどくなく風邪の症状と酷似している+症状がすぐに治まるので例えMonoであっても診断されないケースがほとんどのようです。(抗菌薬はこのmonoには効かないのですが、有熱期も2日程度と短く症状もひどくないのでtonsillitis扁桃炎として処理されることがほとんどだそうです)

逆に幼児期を過ぎた青年期、あるいはそれ以上の年齢で初感染した場合、発熱・全身倦怠感のほか、口蓋扁桃の発赤腫脹・咽頭痛、アデノイド腫脹による鼻閉、全身特に頚部のリンパ節腫脹、肝脾腫がみられるそうです。

さらにmonoを扱う上で大事なポイントが、一端ウイルスに感染すると例え症状が収まっても、ウイルスはその後ずっと体には生き続けるという点。


主な伝染経路として、唾液や食器類のシェアーなどがメインです。幼児期に関して言えば両親からキスされて感染することも多いと言いますし、大人でもキスを通して簡単に伝染してしまいます。こういう理由で、Kissing diseaseとも呼ばれたりするわけです。



テニスで実習中このmonoに掛かった選手を一人扱いました。明らかに疲れているような感じがありましたし、症状が2ヶ月近く続いていて辛いし眠れないと非常に大変な状態でした。微熱が続き、倦怠感、喉の痛みなどが主な症状でした。しかも彼の場合はChronicのものだったので、1年前も同じ症状があり、一端症状は治まったらしいのですが、原因不明で今回も同じ症状が続いているといいます。

一般に青年期以降で感染した場合、症状は比較的長く残るそうで、長いときには彼のように2ヶ月も続くことがあるようです。

診断として、血液検査での白血球やリンパ球の変化などでMonoかどうかの診断出来きます。


何よりも問題なのが、
他のウイルス感染と違って、まだしっかりした治療法は確立されていないということ。基本的には体内の免疫システムにより数週間で自然治癒する場合がほとんどですが、前述のように体内には以前ウイルスは存在し、なにかのきっかけで再発または他人への伝染も考えられます。

この再発に関して、もう一つのポイントがありまして、
慢性活動性EBウイルス感染症(Chronic Active Epstein-Barr Virus infection : CAEBV)の存在もATとして知っておかねばならないポイントでしょう。


現在欧米では成人の90%近くがこのmonoの原因となるEpstein-Barr virus (EBV)に既に感染しており、このEBRウイルスはリンパ球内で増殖するのですが、体内の免疫機構によって多くの場合抗体が生産されて発症を制御します。しかし免疫システムにより処理されるので発症することが少ないのです。しかし、まれなケースとし、体内免疫システムによって免疫制御されていたウイルスが何らかのきっかけから体内で再活性化してしまい、リンパ球内感染が持続的に続き、体内での免疫制御が不能となってしまい、そのため慢性的にウイルスが増殖活動してしまうんだそうです。これが前述のChronic Active Epstein- Barr Virus Infection。こうなると、症状は慢性的に続いてしまい、さらには血球貪食症候群を併発したり、最終的に多臓器不全や悪性リンパ腫などを発病してしまうこともあるそうです。

こう考えると、子供ではただの風邪や扁桃炎と処理されるEBVウイルス感染も、実は非常に危険なウイルスであるのが分かって貰えると思います。それが唾液一つで感染ですからね。怖い世の中です。



さらにアスレチックトレーナーからの視点で考えれば、選手をどう扱えばいいのよ?
って話になると思います。

まずは、大事な事として、
症状から、ただの風邪や疲れでなくてmonoを疑えて医者に照会出来る事が一つ。

慢性のものになってくると、肝脾臓の腫れも見られることがあり、腫れている状態でスポーツ活動をすると破裂するおそれもあるので、腫れが認められる場合は禁忌とされています

もう一つ、ウイルスに感染していて症状があるものの比較的軽度の症状の選手選手の練習や試合への参加の判断。まれとはいえ扱いを間違えれば命に関わる感染症であり、正しい判断、医者や家族とのコミュニケーションを取ることも考えても、このウイルスへの知識は絶対でしょう。変な話、靱帯を切ったり骨折したりしている訳でなく、風邪の症状に似ている場合が多いので、選手が無理しちゃえば試合の参加は出来ちゃう訳で。だからこそ、しっかりとしたmonoへの知識が必要になってくる訳です。放置の結果、Kehr's signなんて調べることになっちゃったらATとしていかんでしょう

古い資料ですが、mono感染のスポーツ選手を扱った資料で、綺麗にまとめられているものをを一つ紹介します、

Dennis G. Maki, MD
Infectious mononucleosis in the athleteDiagnosis, Complications, and Management.
The American Journal of Sports Medicine 10:162-173 (1982)








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by: * 2010/05/01 13:51 * [ 編集] | page top↑

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