スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑

胃・胸焼けの薬達

トレーニングルームでよく見かける薬は、これまでちょろっとずつ触れてきましたが、
今日はまたそのうちの一つ、胸焼けや胃のむかつきの際に選手に渡す薬を。

よく見る製品名としては、TUMSまたはbismuth subsalicylateを含有するPepto-Bismolあたりが有名でしょうか


↓下記
Pepto_antacid.jpg



rolaid.jpg


tums.jpg


↑こんな感じ




主な用法を見てみると、

胃のむかつき
胸焼け
吐き気
消化不良
(下痢)←かっこつきの理由は後述します

と記述してあります。


つまりコーヒー飲み過ぎてだとか、ストレスで胃がきりきりするとか、脂っこいもの食べ過ぎたとか、暴飲暴食だとか、胸焼けがするとか色々と効果がある訳です。


大事なのはどうやって作用するかです、AT目線で行くと当然の流れです。



ではそもそも、何で胸焼けとか胃の問題が起きるのか?
それは胃酸の生成過程を整理して考えることでほぼ解決します。


胃酸、つまりHCL、塩酸のことですね。
胃内が胃酸の働きによって酸性に保たれているのはみんな知っていると思いますが、その胃酸が何らかのきっかけで出過ぎちゃった、または胃酸から胃自体を守っているmucus君達がその機能を下げてしまった時に胃壁に負担がかかる訳です (胃内のPHは人によって、また食事などのタイミングにやって1から5の範囲だそうです)


胃酸の生成過程はいくつかに分類されます。
まずはAcetylecholine(アセチルコリン)、Gastrin(ガストリン)、Histamine(ヒスタミン)、この三つがchemical mediatorとして大きく関わってきます。


一つ目。
食事を取ろうとすると、脳からの刺激が副交感神経を刺激してその結果一つ目のAcetylecholineを分泌します。分泌されたこのAcetylecholineは胃壁に存在する受容体(名前忘れた・・)と結合し、その結果として胃酸を胃内へ分泌します。

二つ目。
これがみなさんになじみの深いものだと思いますが、食事を取ることで、食べ物または飲み物が胃に達すると、その刺激によりガストリン細胞からガストリンが分泌され、これもAcetylechorine同様、胃壁内の受容体に働きかけ結果胃酸を分泌します。

最後三つ目。
物質が胃内に進入してきた結果としてガストリンの分泌が行われることは前述していますが、このガストリン、Mast cell内にあるHistamineを放出される働きももっています。このヒスタミン、同じように胃壁細胞中に存在するH2受容体(ガストリンやアセチルコリンが結合する受容体とは別物)と結合し、結果胃酸を分泌します。

回路は違うけど、胃酸を分泌することには変わりないですね。
話は戻りますが、この胃酸、科学的にはPH1~2の強力な酸性で、胃内に進入してきた菌を殺菌したり、物質の消化の役目を果たします。つまり胃酸の生成は消化には絶対的に必要なものなんですね。





ちなみにちょっと脱線しますが、胸焼けって、なったことあるし、分かるけど実際はなによ?って疑問を持つ方いると思いますが、胸焼けの原因は、胃酸の食道への逆流。それによって食道内のPhを酸性側に下げちゃうことで、食道内部をirritateしちゃうという仕組みです。
正式には逆流性食道炎。つまり食道での問題でした。

英語ではreflux esophagitisといいます。

原因として、食後すぐに横になったりだとか前傾姿勢を比較的長時間続ける事があったりだとかが原因になります。もちろん、暴飲暴食、早食い、カフェインの摂取、油っこいものの摂取などでも起こりえます。普段は逆流を防いでいる、Esophageal sphincter(食道と胃を隔てている筋肉で、逆流を防ぐために収縮する)の機能が弱まると起こりえます。

つまり胸焼けもirritateされる場所が違うだけで、原因は胃酸から来ているんですね。


さて話は胃酸に戻って、この胃酸が問題で胃に問題が起こったときに助けてくれるのが私達の味方、薬君達です。
さて、どのように作用するか。


大きく分けて4つ

①Antacidとしての効果(Gastric Lumenで働く)
②Proton Pump Inhibitorとして(Pronton Pumpに働きかける)
③H2 inhibitorとして(pronton pumpを開始させるchemical mediatorに働きかける)
④胃自体を別の物質でコーティングしちゃって胃を守るというもの

①から③まではProton Pumpの仕組みを理解すれば簡単に整理がつきます。

簡単に言うと、
①は経口などでPhを上昇させる薬を胃内に入れて、酸性が強まっている胃内のPhを調節しようする薬。カルシウムなどが有名でしょうか。これはProton Pumpと呼ばれる胃酸生成過程とは直接関わりません。Proton pump(胃酸生成回路)の後の話ですね。
有名なところで、Tums, Rolaidsなどがあります。

tums.jpg
rolaid.jpg



②Proton Pump Inhibitor
このPront pump inhibitorとして関わる薬品にはNexiumやPrilosecなどが有名です。

この②は胃壁の細胞内で胃酸HCIが作られる過程を抑制して、胃酸の生成量をへらしちゃおうって薬です。H2 proton pump inhibitor君達は基本的にはOTCでなく医者からの処方箋を必要とします。理由として効果は①や③にくらべあるものの、side effect(副作用)が強く、医師の管理が必要だからだといいいます。うーん奥が深い。
ただしこれは前述のアセチルコリンやヒスタミンなどが細胞内の受容体と結合するのを防ぐわけではないので、胃酸生成回路自体を始めさせないようにするというよりは、回路の途中で邪魔しちゃうっていうイメージが強いでしょう。

下記商品のイメージです。ウェブから抜きました
nexium.jpg
prilosec.jpg



③最後にH2 inhibitor
2のProton Pump Inhibitorが回路の途中で邪魔することを考えればだいたい予想出来そうな感じですが、その通り、③Proton pumpが始まる前の段階、つまりHistaminがParietal cell内の受容体と結合してPumpingのプロセスを始める前に抑制しちゃえっていうものです。Histamine抑制ですね。COXのタイプ2を抑制するのが一番有名です。
本来ヒスタミンが組織内で受容体と結合することでProton pumpが始まり、結果胃酸を生成するわけですから、出来ちゃった胃酸を他の物質の投入で調整する①のプロセスと違い。また②Proton pumpが始まる前のプロセスをつぶしちゃうという事に関して②違いますね。

ちなみにこのH2 inihibotorは①と同様、基本的にOCTなので普通に薬局で買えます。有名な商品にTagamet, pepcid, Zantac, Axidなどがあります。アメリカ人に言わせると有名な薬らしーです。(渡米2年弱ではちょっとじゃよく見るとかの区別はつかない。。。)

tagamet.jpg

PepcidBottle.jpg



Axid.jpg
Zantac.jpg




さて、今度は視点を変えてみます。

前述の通り、胃壁内の細胞から分泌される胃酸のPhは1~2と強い酸性です。
基本的に胃内は酸性に保たれているものの、1とか2でずっといたら、胃自体もこの酸で消化されちゃうでしょ!って疑問が起こります。実際に消化されちゃう事も有り、胃潰瘍などの疾患が典型的な例でしょう。

じゃあ、普段はどうやって胃を守っているの?

これにもいくつかあります。

まずは粘膜の存在。粘膜が存在することで強力な酸から胃壁自体を守っています。
もう一つ、胃内のPhを中性にされる物質も分泌されます(これは説明を省きます。そろそろ疲れてきた・・・)。そして、もう一つ薬学を勉強する上では大事な要素になりますが、Prostglandinというchemical mediatorがこのHCI生成(胃酸)のプロセスに関わっています。色々な種類がありますが大事なのはPGI 2とPGE2でしょう。
特にPGE2はProton Pumpの生成回路に入ることで、HCIつまり胃酸の生成を抑制します。
②の薬と同じ効果を体内で自然と発揮する訳です。

このPGE2と、もう一つ有名な種類であるPGI2は胃酸の生成を減少させる+mucusのproductionを増加させるよう働きかけるといった機能があります。胃酸から胃を守っているMucus(粘膜)の生成を助ける命令を出す役目を果たす訳です。このPGは基本的にHistaminなどと一緒でchemical mediatorであり、プロセス内で他の受容体と結合することで威力を発揮します。


ちなみに、この胃酸生成のプロセスを色々調べていたら、先日取り上げたNSAIDsとも関わっていました。

NSAIDsをを摂取した場合NSAIDsの持つCOX inhibitorとしての作用がAA(Arachidonic Acid)からPGE2生成、のプロセスに働きかけてPGE2の生成が減少し、結果、本来PGE2が持つProton pumpを抑制する(つまり胃酸を抑制する)働きを無くしてしまう訳です。PGE2自体が生産されないので。つまりProton Pumpは働きを増してしまい、結果HCIを胃内に増やす結果になり、つまり酸性側に傾いていっちゃうんですね。慢性的に酸性側に傾いてしまった胃内には当然ストレスがかかりますから、それが原因で出血や潰瘍などが起こるんですね。アスピリンなどのNSAIDsを慢性的に摂取している関節症やリューマチ症の患者に胃からの出血などのSideeffectが多いのもこういう理由からです。


これで前のエントリーで疑問が残っていた、なぜNSAIDsが本来もつ4つの効果以外に、胃への負担を増やしてしまい、胃の出血や潰瘍といったside effectがあるのかって事につながりました。納得w。あーすっきり。




ちなみに今現在、上記の説明を英語でやれと言われてもやれる自信がないっす。
精進が必要です

もう一つ、今回のリサーチをしてて、もっと詳しくリサーチしなきゃと思ったやつ、それは下痢について。
これはまた違った生理学的原因+特別な薬品があるはずですから。 この胃や胸焼けへの薬には下痢止めの効果を含むもの含まないもの存在します。薬の成分によって違うんでしょう。


次回につづく~

スポンサーサイト
11 : 35 : 51 | Pharmacology | コメント(1) | page top↑
<<血圧のはかり方 | ホーム | Sulfa-based drugs>>
コメント
恥かしい話ですが…
私のしてるとこ、見てくれる人いませんかぁ~?
報酬は払います(;><)
http://lppulu.net/wata-ona/fiurw/
by: まい * 2008/03/28 04:00 * URL [ 編集] | page top↑

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

| ホーム |

プロフィール

takamogo

Author:takamogo
勉強中勉強中。

最近の記事

最近のコメント

Google フリー検索

Google

WWW検索 ブログ内検索

カテゴリー

月別アーカイブ

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。